一午後でCodexを使ってゼロから完全なゲームを開発する

·Toolin 編集部

OpenAI Codexで一文からゲーム開発を始動し、素材生成、切り抜き、BGMづくりまで自動化。ひと午後でリリース可能な完全なゲームが作れます。

一午後でCodexを使ってゼロから完全なゲームを開発する

ある開発者がOpenAI Codexを使い、ひと午後でゼロから、志怪もののroguelikeカードゲーム『夜巡録:荒廟編』を完成させました。コードは一切書かず、エンジンにも触れず、自然言語での要件説明だけに頼っています。この記事では彼の完全な開発プロセスを分解して解説します。同じ手法で、あなたも自分のゲームプロトタイプを素早く構築できます。

プロジェクトはオープンソース化されており、デスクトップ向けインストーラー(macOS / Windows)もパッケージ済みです:https://github.com/op7418/Night-Patrol/releases

開始前の準備

  • 必要なツール:OpenAI Codex(Codexへのアクセス権が必要)、GPT-Image 2.0(Codex内蔵)
  • 任意ツール:Seedance 2.0(動画生成)、Suno v5.5(音楽生成)
  • 技術要件:プログラミングの基礎は不要。Codexが全コードを処理します
  • 所要時間の目安:リリース可能なゲームを4〜6時間で完成

ステップ1:ゲームのアイデアを説明する

必要なのは、Codexとゲームのコンセプトを話すことだけです。この開発者の発言は、端的に言えば「『スレイザースパイア』みたいなゲームを作ってほしい」というようなものでした。

Codexはあなたの説明をもとに、ゲームアーキテクチャを自動で計画します。このケースではReact + Phaserの技術スタックを選び、タイトル画面、マップ、バトル、報酬、イベント、ショップ、休息、ボス、リザルトを含む完全なループを直接生成しました。

ゲーム初期版のスクリーンショット

およそ1時間後、遊べるプロトタイプがすでに動いていました。

ヒント:最初の対話で細部まで詰め込む必要はありません。Codexの強みは、曖昧な要件から完全なプランを導き出せる点にあります。まずプロトタイプを生成させ、その後段階的に反復しましょう。

ステップ2:Codexにアート素材を自動生成させる

キャラクターの立ち絵はゲームの中核的なビジュアル資産です。このステップでは、Codexの最も驚異的な能力のひとつが見られます。

素材パイプラインの自動構築

開発者がCodexに「GPT-Image 2.0を呼び出して素材を生成して」と伝えると、Codexは一連のパイプラインを自律的に完成させました:

  1. グリーンスクリーンのキャラクター立ち絵を生成:純粋な緑背景のキャラクター立ち絵を自動生成し、後の切り抜き処理に備えました。開発者は透過背景が必要だとは一言も伝えていません。Codex自身がその要件を導き出したのです。

  2. 切り抜きツールを自分で探す:rembgなどのツールを自動で検索、インストールし、呼び出して切り抜きを完了させ、ファイル名ごとに分類して指定ディレクトリへ格納しました。

  3. 大量素材の処理:数千枚の画像を含む素材パックに直面したとき、Codexはすべての小画像を1枚のグリッド画像(Contact Sheet)に結合するスクリプトを書き、各小画像の下にファイル名を注記しました。そして、この1枚の大画像を「見る」だけで、必要な素材を一括で選び出せました。

ヒント:この「結合してから認識させる」という発想は、非常に参考になります。マルチモーダルタスクで大量の画像を処理する必要があるときは、まずスクリプトで索引画像を1枚合成し、AIに一括スキャンでふるい分けさせるとよいでしょう。

ステップ3:動画と音楽を生成し、ゲームの質感を磨く

プロトタイプが動くようになったら、次はそれを「本物のゲームらしく」仕上げる段階です。

Seedance 2.0で処刑アニメーションを生成

各ボスのリザルト演出アニメーションを生成するフロー:

  1. GPT-Imageでボスの固定フレーム画面を生成する
  2. 固定フレームをSeedance 2.0に渡し、短い動画を生成する
  3. 動画をassetsディレクトリへ保存し、戦闘勝利後に自動再生する

シームレスなループアニメーションを作るコツ:最初のフレームと最後のフレームに同じ画像を渡すと、動画はこの画像で始まりこの画像へ戻るため、つなぎ合わせると無限ループになります。

Suno v5.5でBGMを生成

Sunoには方向性を説明するテキストを渡すだけで構いません。このプロジェクトのプロンプトは:「志怪の夜道、木魚、鈴、低域のdrone、五音音階、抑制的で感傷に流されない」。数バージョン回してから、最も適したBGMを選びました。

Sunoによる音楽生成

ステップ4:ゲームの手触りを磨く

このステップは「Demo」と「ゲーム」を分ける鍵です。Codexが自動処理した細部は以下の通りです:

  • 被ダメージのフィードバック:キャラクターが左右に揺れ、カメラが震え、画面が一瞬赤くなる
  • 差別化された効果音:剣、お札、雷、拳でそれぞれ異なる打撃音
  • 静止(フリーズ)演出:敵が死んだ瞬間に一瞬動きを止め、その後処刑アニメーションへ
  • 音量コントロール:タイトル画面の音楽は大きく、開始をクリックすると自動でBGM音量へ下がる

バトル演出のスクリーンショット

検証結果

最終的に、デッキ構築型のカードゲームが1本完成しました:

  • 完全なゲームループ:タイトル画面 -> マップ探索 -> バトル -> ボス -> リザルト
  • 7体のモンスター、20枚以上のカード、4本のバーストルート
  • 被ダメージフィードバック、効果音、音楽、カードデザイン、アイドルアニメーション、リザルト動画まですべて実装済み
  • macOSとWindowsのインストーラーはGitHub Actionsで自動ビルド済み

プロジェクトのURL:https://github.com/op7418/Night-Patrol/releases

重要な教訓のまとめ

  1. 説明しすぎない:Codexは曖昧な要件から完全なプランを導ける。ステップではなく目標を与える
  2. ツールは自分で作らせる:ボトルネックに遭遇したとき、Codexは自分でスクリプトを書いて問題を解決する(Contact Sheetの結合など)
  3. 素材パイプラインは完全自動化できる:画像生成、切り抜きから分類まで、一文で起動できる
  4. 磨き込みはプロトタイプより重要:最初の3時間で遊べるバージョンを作り、その後の数時間が「ゲームらしさ」を決める
  5. 音声・動画ツールの連携:GPT-Image + Seedance + Sunoの組み合わせで、ゲームのマルチメディア需要をすべてカバー